事業の背景

社会と科学技術の関わりが急速に拡大・深化しつつある現在、博士号取得者等若手の研究人材が社会の多様な場でその専門知識を活用してゆくことが求められています。特に、産業各分野の国際競争が激化する中で、若手研究者の活躍する場を産業界で一層拡大していくことは、技術立国・日本の国家戦略の根本に関わる重要事項といえます。

しかし、博士号取得者の3割強が営利企業に就職する米国等に比べ、日本では大学でも産業界でも「博士課程を修了したら全員が大学の研究者になるのが当然」という考え方が依然支配的になっています。また、かかる考えの下で、従来は大学における研究者養成の教育プログラムと産業界のニーズとの間に少なからずギャップがあったことも事実です。

一方、少子高齢化等の影響で大学の教員ポスト数は限られる傾向にあり、現実的には、若手研究者にとって「全員が大学の研究者になるのが当然」という状況は過去のものになりつつあります。

社会ニーズに対応し、多様な場で活躍する高度専門研究人材の育成は、大学・産業界の枠を超えて社会的な重要課題となっているのです。

文部科学省では、第3期科学技術基本計画(2006年~)の中で、若手研究者の自立と多様な場で活躍する人材の育成を課題に掲げ、「科学技術関係人材のキャリアパス多様化促進事業」をスタートさせました。本事業は、大学・企業・学協会・NPO等がネットワークを形成し、人材と企業の交流・情報発信、ガイダンス等の実施、派遣型研修など、ポストドクター等の若手研究者のキャリア選択に対する組織的な支援と環境整備を行う取組を、国から委託して実施するものです。

早稲田大学は北海道大学、東北大学、理化学研究所、名古屋大学、大阪大学、山口大学、九州大学と共に平成18年度委託機関として採択されました。

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